
形成外科は体表面の疾患全般を外科的に治療する科であり、取り扱う範囲は頭部から足底まですべてを対象としております。当科におけるおもな治療対象疾患は以下の通りです。
おことわり:当科では保険適応外の治療(純粋な美容目的の治療など)は行っておりません。またレーザー治療が適当と考えられる患者様については他施設へ紹介させて頂いております。
- 皮膚腫瘍、軟部腫瘍(悪性を含む)またそれら切除後の再建
- 一見ほくろやしみ、いぼ、潰瘍に見えるものが皮膚悪性腫瘍(皮膚のがん)であったり、皮膚の下のしこりが肉腫(軟部のがん)であったりすることがあります。とくに最近急に大きくなっている、引っ掻いたら血が出る、じくじくしているなどは要注意です。おかしいと感じたらまず専門医師の診察を受けることをお勧めします。とくに近年は鼻、目、頬などの顔面に発生が多く見られます。また以前に負った古い傷あとが何らかの変化を起こし始めた際は早めに受診をしてください。
- 熱傷初期治療(やけど)
- やけどを負った際はまず流水で十分に冷却してください。通常15−30分は必要と言われています(ただし幼児は低体温に注意すること)。冷却を開始しつつ病院に連絡し、医師の指示を受けてください。
- 瘢痕拘縮(やけど跡、きず跡などによる皮膚、関節のつっぱり、痛み)
- けが、やけど、手術のきずなどによる強いつっぱりが運動に制限をひき起こす場合に形成術が可能です。醜状を呈するきずあとについてはご相談下さい。
- 身体各所の再建術(無くなった体の組織を作り直して社会的ハンディキャップを改善する)
- 外傷や手術により無くなった組織の再建を行います。近年は指尖切断後の変形に対する治療も行っています。
- マイクロサージェリー
- 指、手の外傷(神経、血管を顕微鏡下に吻合し組織を救済します)
- 難治性皮膚潰瘍や褥瘡(とこずれ)
- なかなか治らない皮膚の潰瘍や褥瘡に対しての非手術的、または手術治療を行います。全身の状態により手術が適応とならない場合もあります。
- 陥入爪(まき爪)
- 日帰り手術の可能なフェノール法や従来の根治的手術を行っております。特に痛みや化膿を繰り返すものは治療対象となります。
- 体表先天異常(口唇、耳、顔面、手、足、体幹における生まれつきの形態異常、発育不全)
- 多くは小児科にてすでに診断がはっきりしている疾患から、自分では気になっているがなかなか相談できない病態まであります。まずご相談下さい。
- 口唇口蓋裂(特殊専門外来 第3木曜日)
- 口唇口蓋裂は、0歳から青年期まで数回の外科的治療を要し、その他にも耳鼻科、歯科、言語訓練など複数の専門的な治療が必要な疾患です。こうした治療は、患者さんを中心に連携して進める必要があります。
玉造厚生年金病院では20年来、月1回、形成外科医と言語聴覚士が専門外来を開き、口唇口蓋裂の治療を行っています。必要に応じて耳鼻科、矯正歯科、学校のことばの教室と連絡をとりあい、全人的治療を目標に進めています。このような専門外来は山陰では数少なく、島根県下だけでなく鳥取県からも患者さんが来られます。
口唇口蓋裂を持って生まれた子供さんは、必要な時期に必要な治療を受ければ、ことばも正常に話せるようになり、立派に社会に巣立って行かれます。今後も、御家族とともに苦しみや喜びを分かちながら、子供さんの成長を見守って行きたいと思います。
- 形成外科の縫合について
- 当科では形成外科的創傷治癒の考え方、形成外科的縫合法(的確な皮下縫合により体表面の縫合を最小限度にする専門技術)により、術後の傷あとをかすかな一本の線とする努力を行っております。これには術後の創部の安静やテーピングなどのアフターケアーが必要となります。また体質によりケロイドや肥厚性瘢痕と呼ばれる状態になりやすい患者様もおられます。
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